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中南米&スペイン語

【DELEの再審査】不服申し立てで不合格が合格になる場合がある話

今回はスペイン語試験であるDELEに関して、不服申し立ての方法や詳細についてご紹介したいと思います。

はじめに

今回この記事を書いたのは、もんてびでお君の周りの受験者で結果に納得がいかない方がちらほら居たことがきっかけです。

こういった場合は、DELE の運営であるInstituto Cervantesに問い合わせて再採点申請することができるようです。

しかし、この再採点申請の情報がネット上では全くと言っていいほど皆無でしたので、今回はもんてびでお君が詳細を調査してみました。

不服申し立てとは?

そもそもご存じの方も少ないかもしれませんが、スペイン語試験DELEには不服申し立て(再採点)という制度があります。

DELEの公式HPにも、2024年度ならばスペイン語認定証 2024年度申込要項(申込用紙)の14項に、14. 異議申し立て「全ての受験者はインスティトゥト・セルバンテスの電子サイト http:// sede.●●●.esにより、必要と認めた異議申し立てをインスティトゥト・セルバンテスに対して申し立てる権利を有する。」として記されています。

これが不服申し立てという制度です。

どこから申請できるの?

DELEのスペイン語認定証 2021年度申込要項(申込用紙)は以下のURLからどうぞ

formulario_inscripcion_dele_2021_jp.pdf (cervantes.es) 

※上のURL自体はInstituto Cervantes Tokio公式HPなので安全だと考えられますが、このサイトの申込用紙の項目14に記されているhttp:// sede.●●●.esのサイトは、httpsではなくhttpを用いたサイトでした。

一般にhttpはhttpsと比較しセキュリティに脆弱性があり、実際にもんてびでお君がページを開いてみると「セキュリティーが保証されていない」という警告メッセージが出てきました。また、末尾の.esからもわかるようにこれはスペインのサイトのようです。

もしかすると多少のリスクがあるかもしれません。ですので、ここではリンクの詳細は伏せておきます。もし詳しく知りたい方は実際に自分の受験者氏名や受験番号を伝えた上で、Instituto Cervantes Tokioの問い合わせ先にきいてみるのが一番だと思います。

実際に問い合わせてみた結果

ということで、筆者は実際に再採点申請をする予定はありませんが、Instituto Cervantes Tokioさんに詳しくおききしてみました。すると、具体的な返答としては各自お電話で質問してほしいとのことでした。疑問に思った方は各自で問い合わせてみましょう。

どの分野が再採点されるのか?

DELEの試験は通常、読解(Lectura)、筆記(Escritura)、聴解(Auditiva)、口頭(Oral)の4分野に分かれています。

この中でも、読解と聴解はマークシートによる採点であるため主観が全く入りません。したがって、よっぽどのことがない限りこの2分野の得点は変わらないでしょう。

実際に再採点の対象となるであろう分野は筆記試験と口頭試験です。これらはマークシートによる採点ではなく実際に採点官(ひと)が採点するため、主観が入りやすいと考えられます。中でも口頭試験は、文法や言い回しといったこと以外にも「流暢」さが採点基準に入ってくるため、特に主観が入りやすいことが予想されます。

したがって、再採点される可能性があるとするならばこの分野でしょう。

再採点で点数は変わるのか?

そもそも再審査で点数が変わるかどうか…

もんてびでお君の個人的な意見では、再採点をして不合格だった結果が合格になることはありうるというように思います。実際に過去にDELEの不服申し立てについてネットで検索した結果、再採点を申請して不合格だったのに合格に変わったという方もいらっしゃいました。

ですので、自分が採点に納得いかないと思うのであったら不服申し立ては無駄にはならないと思います。

そもそも得点調整された後なのでは?

しかし、再採点してもよっぽどな場合を除いて点数が変わらないかもしれないという意見もあります。その理由は、DELEでは既に多少の忖度がされている可能性があるからです。

もんてびでお君の知る限りではDELEのいずれかまたは両方のGrupoにおいて、得点率がちょうど6割だったという人を多いました。

そもそもギリギリの点数で不合格になると、大抵の受験者はおまけして欲しかったり、どうにかしたかったりして再採点請求をすることが予想されます。そのため、もんてびでお君の周りの合格者の合計得点が合格基準の6割ピッタリだったということは、偶然ではなくそういったクレーム回避のためにあらかじめ調整している他の分野の得点率を見て点数がおまけされたりすることがあるのではないかと考えられます。

もしそうであるならば、得点調整をしても合格に至らない点数の人が落ちているということになるので、結果はなかなか覆りにくいのかもしれません。結局真相は闇の中です。

C1以上の試験なら変わりやすい?

なぜだか分かりませんが、B2以下の試験で小数点単位の誤差で落ちるということはあまり聞きません。実際知り合いに聞いてみたり、ネットで検索してみた結果、こういった事例はC1以上でしか見られませんでした。(単なる偶然かもしれませんが…)たしかに、実際にもんてびでお君が知っている不服申し立てによって逆転合格した方もDELE C1を受験された方でした。

これはC1の採点がB2以下と比べて格段に厳しいことによると考えられます。C1以上のレベルになると、他の級に比べて小数点レベルでも合否に違いがあるのかもしれません。したがって、C1をギリギリで落ちた方の場合では、もしかすると再採点で覆ることもあるかもしれません。

注意点とお願い

しかし、ただ不合格になったからと言って闇雲に不服申し立てをすることしないで下さい。DELEを管轄しているInstituto Cervantes側も僅差で落ちたからというクレーム紛いの申請は相手にしないと思います。

またそれどころか、逆に再採点を申し込むことによって点数が下がる可能性があることも肝に銘じておいてください。

あくまで、筆記や口頭において、自己評価と実際の得点が大きくかけ離れていた際にのみ不服申し立てをするのがよいでしょう。

まとめ

今回はスペイン語試験DELEの不服申し立てに関して紹介しました。結論としてはいまいち想像を脱しない内容でしたが、DELEの採点に納得がいかずに悩んでいる方の助けになれば嬉しいです。

もんてびでお君はこの記事以外にもスペイン語に関する記事や中南米のお役立ち情報、中南米で思い出深かった出来事など様々な記事を書いています。興味のある方はそちらの方もご覧になってください。では。